今も未来も、
うるおいのある肌を目指すために

商品企画部 大場 愛

今回は、保湿の研究と化粧品開発の両方で、25年の経験を持つ大場愛です。

「乾燥しているから、うるおいを与える」だけじゃダメ。
「うるおいが保つ肌」を目指す

私が研究所にいた時には、保湿に一番大きく関わる表皮角層研究チームにいたんですよ。その時に一番気を付けたのは、肌そのものが持っている力を活かすということです。当時は足りないものを与えるのが主流だったんですけど、それってうるおいが飛んじゃったら意味なくなっちゃうんです。自分自身が肌の機能として、どんな状況でも、保水能力を持っていたら怖いもの知らずですよ。うるおいのある肌にこだわって研究をしていました。

うるおいのある肌(角層)のカギは、
あたたかさにあったことを発見

あたたかい肌、冷たい肌の違い

うるおいを奪うのは、空気の乾燥と思いがちですが、実は肌の冷えも大きな原因のひとつ。

2008年に、表皮細胞の間にある、タイトジャンクションと言われる構造が、細胞膜同士をジッパーのように閉じることで、肌内部のうるおいを守っていることを発見しました。

このタイトジャンクションには3つの役割があって、自分自身がうるおいを守るバリアになっているということ、良い角層を作る為の指令も出していること、そして細胞間脂質をきちんと埋めなさいと指令も出しています。

ところが肌が冷えるとタイトジャンクションのジッパーが開いてしまい、水漏れのようにうるおいが流出してしまいます。また、冬の肌冷えが、年間の肌状態にまで影響を及ぼすこともわかりました。

1月、2月の平均気温が低かった年は美肌スコアも低下してしまうのです。肌のうるおいを守る為には、あたためケアが重要課題なのです。

粘り勝ちで勝ち取った共同研究
それによってたどり着いた新素材

バナバ葉

うるおいを守る為に、良い素材を探求していたのですが、これを見つけるのは本当に大変でした。研究所で持っていたライブラリーから片っ端からかけてみたんですが、とても自分達では出来なかったんです。それで、その分野に精通している方に唯一日本人の方がいらっしゃったので、その方が帰国するタイミングで押しかけて、「共同研究させてください」って頼みこんだんです。実は1回断られたんですが、諦めきれずにしつこくメールして、私の熱意に先生が負けて、晴れて共同研究ができるようになりました。そして、バナバエキスというのが見つかり、世界初の化粧品素材として応用できたんです。

肌の未来の可能性を追求し続け、
一人ひとりの“なりたい肌”を目指すために。

ポーラは、一人おひとりの“なりたい肌”を目指す為に、今だけでなく、未来の肌を予測しケア提案を行うことにこだわっています。だからこそ、今の乾燥に対処する“保湿”だけでなく、近い未来もうるおいのある肌を目指すための“保水”に心がけて、30年間研究してきました。

これからは、分析技術の発展を活かし、“今も未来もうるおいのある肌を目指す”ために更に追及し続けていきたいと思います。

  • 美肌スコア:全6部門(肌がうるおっている、キメが整っている、毛穴が目立たない、シミができにくい、ニキビができにくい、マイクロダストに強い)の合計値から算出
  • マイクロダスト:ポーラ造語(排気ガス・工場の煙・チリホコリ等のPM2.5、黄砂、タバコの煙、花粉等)

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