常識のその先、想定外の着眼。
それが、新生ホワイトショット。

ブランドクリエイティブ部
水野愛理

2021年に「ホワイトショット フェイシャルセラム」のプロダクトリーダーに就任。販売スタッフ教育などでキャリアを積んだ経験から、お客さま目線の開発を得意とし「答えはお客さまの声にある」が信条。

成熟した美白※1ケア市場に、風穴を。

プロダクトリーダーとして約3年間、「美白漬け」のような日々を送り開発した新製品「ホワイトショット フェイシャルセラム」が、この2月、ついに発売になりました。プロジェクト立ち上げ時の書類を振り返って見てみると、そこには「この製品誕生の前と後で時代が変わる」という目標が書かれていました。そして今、その目標に向かって妥協せずにこだわり抜き、こうして皆さまにお披露目できたことに、まずはホッとしています。

この目標を掲げたのは、長い歴史を持つ美白ケア市場も、今は成熟期にあるのでは?という疑問からでした。ポーラを含め各社の美白研究レベルは年々進化し、また、数多くの化粧品が生まれて続けています。さらに美容医療も身近になった今、気になるシミを「取る」という選択肢も生まれました。
ところが調査をすると、肌悩みは今でも「シミ」がNO.1…。この現実を見て、「改めてホワイトショットがやるべきことは?」と問い直した時、「シミとの終わらない戦いに終止符を打ちたい」という想いが湧き上がってきたのです。
ホワイトショットはこれまでも、斬新な着眼点で高い評価をいただき、独自性を築いてきたブランドです。でも終止符を目指すなら、これまでと同じ手法では実現できません。イノベーションに必要なのは、これまで培った「新しい着眼点」と「研究力」という強みをさらに強化しながらも、商品開発においては「既成概念や常識にとらわれないこと」。まずはこれをコアアイデンティティとして掲げ、開発はスタートしました。

  • 1 メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ

サイエンスもビジュアルも、常識を打ち破る。

やはりまずは、何よりサイエンスを進化させることでした。ポーラは今回、表皮ではなく、肌の奥の真皮に落ちてしまったメラニンに着目しています。そしてこのメラニンが、肌を暗く見せる一因であったことを発見しました。
化粧品研究や医学の世界では、真皮に落ちたメラニンの存在は昔から知られていたのですが、美白研究といえばまずは表皮のメラニンという考え方が「常識」であり、真皮に落ちたメラニンが実際にどう肌色に影響するのかまでは、研究が及んでいませんでした。
これが、終止符のない戦いが続く一因になっていたのでは?とポーラは考えます。この「常識」を打ち破ること、そしてここに先手※2を打つことで、美白ケアの新常識を切り拓きたいのです。

メラノサイトで生成されたメラニンは、表皮に蓄積されるだけでなく、真皮にも落ちてしまっていることが知られています。そして濃いシミの部位では、表皮だけでなく真皮にもメラニンが存在していることが報告されています。
今回ポーラでは、真皮に落ちたメラニンが、肌を暗く見せていたことを新たに発見しました。
そこでホワイトショットは、真皮にまで落ちる、メラニンに先手※2ケアを提案します。

  • 2 メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ

「常識にとらわれない」という想いは、ビジュアルでも表現しています。それが、濃いピンクのブランドカラー、名付けて「エウレカ!ピンク」です。
エウレカとは、古代ギリシャ語の感嘆詞。この言葉と組み合わせることで、常識にとらわれない想定外の着眼の先にある、発見の驚きや喜びを表現しました。
このカラーチェンジ、マーケティング的な観点で考えれば、NGな手法です。というのも、「ホワイトショット=白」というお客さまの認識、つまりこれまで築き上げてきたブランドイメージを、失ってしまう可能性もあるから。手にとってくださる方が減ってしまうかもしれないこの変革には、私自身、ギリギリまで悩みました。それでも、ブランドを熟知するデザイナーの熱い想いと、「常識にとらわれず道を切り開く存在になりたい」という決意を表明するために、この挑戦を決断したのです。幸い、発表会等でも「色からも新しさが伝わった」「期待が高まった」と言う声をいただいています。さて、皆さまはどのように感じられたでしょうか?

使い心地や期待感に、徹底的に寄り添いたい。

最後に、これから「ホワイトショット フェイシャルセラム」を手にとっていただく方にお伝えしたいのが、使用感です。私は販売関連のキャリアが長いこともあり、いつも商品の先にお客さまの存在を感じています。今回の開発でも、約800名のお客さまにアンケートを行い、ご意見をもとに感触面を追求しました。
まずは肌に心地良く行き渡るように感じる浸透感と、「ケアしている」という充実感の両立です。この感触を出すために、約200のサンプルを研究員の方とやりとりしました。また、美白は時間がかかるケア。それまでに飽きてしまわないように、使いながら美肌も目指せる設計にこだわりました。
開発を終えてほっとした今、今度は皆さまにどう受け入れていただけるか、緊張の毎日を過ごしています。皆さまのこれからの美白ケアが、終わりなき戦いではなく、「きれいになれそう」と期待感をもって続けられるものになることを心から願いつつ、感想をお聞きする日を楽しみにお待ちしています。

  • 3 肌なじみのこと
  • 4 使用後の後肌感触・仕上がりの見た目のこと

BACK NUMBER

商品開発秘話 トップ