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College Cafe by NIKKEI企画・制作:日本経済新聞 人材教育事業局

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今回、株式会社ポーラの新ブランド戦略と組織改革に着目し、女性の可能性を拡げるために変革・挑戦を続けるポーラの全体像に迫ります。

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NIKKEI Analysis

日本経済新聞社 人材教育事業局がPOLAを分析

独自価値である
Science. Art. Love.」を発信し
新ブランド戦略を展開

スローガンは「Sense & Innovation
感受性豊かに、革新を追求し続ける

時代は大きく変わりつつある。少子高齢化、女性の社会進出、顧客ニーズの多様化など、急激な社会変化を敏感に捉え、自ら変革できない企業は生き残れないとまでいわれている。このような状況の中、時代の先を見据え、危機感を持って独自のブランド戦略で変革を始動したのがポーラである。
ポーラは2016年から新たな体制のもと、新ブランド戦略をスタートさせた。創業から永く培ってきたポーラの独自価値を「Science. Art. Love.」と改めて定義し、2020年までの中期ビジョンとして「『驚きと感動』を生む『究極のおもてなし』で、世界ブランドへ」を打ち出した。
史上初の“しわを改善する”医薬部外品「リンクルショット メディカル セラム」に象徴される最先端の研究開発力の強化や化粧品の枠を超えた「トータルビューティ事業」の構築、ブランドを通じた感動体験の提案等の展開により、ポーラは顧客へ提供する価値を進化させていく考えだ。
同時にポーラは、顧客との関係性の進化も目指す。そのキーワードは「共創」である。時代の変化により、これからの女性はより自分らしく、自身の可能性を磨き続ける女性が増えていくとポーラは考えている。だからそんな女性と共通の価値観を持つことで、互いを高めあう関係を築き、顧客にとって「かけがえのない存在」となり、今までにない新しい顧客価値を創ることを目標としている。そのための社員の行動スローガンが、「Sense & Innovation」である。感受性豊かに、革新を追求し続けることが求められている。

国内の化粧品市場規模推移と予測 2014年度製品分野別化粧品市場構成比

「驚きと感動」で、互いを高めあう
Special One」を目指す

ポーラのブランド戦略の特徴は、組織改革と人材育成戦略にも取り組んでいる点にある。これは「ブランドは社員の『行動』から届く」という“ブランド作りを人から始める”考え方から導かれている。“魅力あふれる多様な「個」が有機的につながる組織”を目指した風土改革や、新たなブランド戦略に則った人材育成を行っている。
従来型の縦割り組織をやめ、風土を改革し、顧客への価値の提供を迅速かつ的確に行う体制が整えられつつある。代表的なものが、「KT(こわして、つくれ)活動」。いままでの成功体験に甘んじることなく、様々な課題を自分たちで決め、「何ができるのか」を自ら考えていこうという活動である。また、ブランド価値向上を目指し策定された中長期ビジョンを共有するための「全社員フォーラム」も開催している。このような活動により、互いに刺激しあい、人を巻き込んで新しいものをつくっていく「共創型」の組織へと変革が進められている。
さらに、ポーラは社員の目指す姿を「驚きと感動のクリエイター」と定義付け、「共創力(共感力×創造力)」を備えた人材の育成へと教育・研修を強化し始めている。社員一人ひとりが「Sense & Innovation」を持ち、伝統×革新による「驚きと感動」で、互いを高めあう「Special One」になるために、ポーラは変わり続けている。

ポーラが独自のブランド戦略で向き合う市場の動向はどうだろうか。国内の化粧品市場規模は、2015年度は前年比3%増の2兆4,010億円(ブランドメーカー出荷金額ベース)で、2016年度は2兆4,500億円が見込まれている。2014年10月の外国人旅行者向け消費税免税制度改定で免税対象となったことにより、インバウンド需要の取り込みも進み、化粧品市場は順調に拡大している。2016年度のポーラの売上高は、前年比6.2%増の1,161億2,600万円。営業利益は169億9,300万円で、前年比38.1%増と大幅な増収増益となった。
しかし大手化学メーカーや食品業界などの参入による競争の激化、急激な少子高齢化の進捗、多様で非連続な顧客ニーズの変容、あるいは想定外の事態が惹起される海外展開など、市場を取り巻く社会的情勢は様々な課題が生成している。「先を見る意識」が問われている。
こうした課題に危機感を持って新ブランド戦略を打ち立てたのがポーラである。もはやポーラが目指しているのは、「化粧品の提供」ではなく、「女性の可能性への支援」といえるだろう。

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