スキンケアの新常識に?「夏こそ◯◯ケア」の4つの理由

「紫外線の強い春夏は美白※1ケア」「乾燥する秋冬はシワケア」。美容に詳しい人ほど、そう思っていることが多いかもしれません。でも、1年を通して美白ケアをする人が増えたように、最近は夏のシワケアにも注目が集まっています。紫外線がシワやたるみの要因のひとつだということが一般的になってきたということもありますが、それ以外にも実はさまざまな理由があるのです。もちろん、ネガティブな理由だけでなくポジティブな理由も!そこで今回のテーマは「夏こそシワケア」の4つの理由と、ケア実感を引き出すためのポイントをお教えします。

シワの原因になる紫外線量が最大に

夏にシワケアをしたい最大の理由がこれ。まずは太陽光の種類とその影響をおさらいしましょう。太陽光に含まれるさまざまな光のうち、紫外線と呼ばれる光はUV-AとUV-Bの2種類があります。UV-Bはシミ、ソバカス、日ヤケの原因になりますが、UV-Aは肌の奥にある真皮にまで届き、ハリ・弾力のもとになるコラーゲンなどを破壊。シワを進行させます。また、同じく太陽光に含まれる近赤外線は、UV-Aよりもさらにゆっくりと真皮の深層部に肌に侵入して肌の老化を促進します。そしてこのUV-Aと近赤外線の量がもっとも増えるのが夏。つまり、シワが現れやすい季節なのです。

UV-A、UV-Bは2012年4月〜2015年3月の東京の平均値をもとに算出。株式会社NTTドコモ環境センサーネットワークによる測定。近赤外線は2013年〜2014年2月ポーラ研究所調べ。

シワの一因となる「好中球エラスターゼ」が増加

ポーラが発見したシワの要因のひとつに「好中球エラスターゼ」があります。紫外線による炎症などが肌に起こると、「好中球」という免疫細胞がその炎症をキズと勘違いして、分解酵素の「好中球エラスターゼ」を過剰に放出。この「好中球エラスターゼ」が、コラーゲンやエラスチンなどの真皮成分を分解し、シワにつながってしまうのです。つまり紫外線量の多い夏は、「好中球エラスターゼ」が肌の中で増加しやすく、シワになりやすい環境と言えるのです。

夏は真皮性※2のシワに狙いを定めやすい

さて、ここからはポジティブな理由です。夏の肌は秋冬よりうるおっているので、乾燥による小ジワが目立ちにくい状態です。そんな時こそ、真皮性のシワに狙いを定めて積極的にケアするチャンス。狙いが絞りやすいのでケアの効果も感じやすくなります。

肌冷えの少ない夏は化粧品成分の浸透※3が良い

肌はあたたかいほど化粧品が浸透しやすいことがわかっています。そしてグラフにあるように、夏は肌冷えが少ない状態。シワケアのアイテムをプラスした時に、効率の良いケアが期待できそうですね。

「アイテム選び」「2本立てケア」「正しい使い方」がキーワード

ここまで読んで「シワケアを始めなきゃ」「始めたい」と思ったあなたに。ケアの切なポイントをお話しましょう。最初はアイテム選びです。ここでお話した真皮性のシワをケアできる化粧品は、実は限られたものしか存在しません。シワ改善効果があると認められた有効成分を配合した、医薬部外品表記のある製品を選びましょう。
2つ目は、シワケアアイテムと平行して日ヤケ止めを必ず使うこと。コラムの最初でお話したように、紫外線はシワの大きな要因のひとつです。紫外線から肌を守るために日ヤケ止めによる「守りのケア」と、シワ改善を目指す「攻めのケア」、この2本立てが夏のシワケアの基本ということを覚えておきましょう。
3つ目はアイテムを正しく使うことです。例えばシワケアアイテムを塗る時は、シワに沿ってではなくシワを切るように塗る。日ヤケ止めは塗りムラや塗りモレがないようにする(正しい日ヤケ止めの塗り方はこちら)。使うアイテムの説明書をよく読んで、正しいケアを習慣化しましょう。

  • 1 メラニンの生成を抑えシミ・ソバカスを防ぐ。
  • 2 真皮の構造の乱れによるシワのこと
  • 3 角層まで

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