「なんとなく使う」を「期待感をもって使う」へ。
ミルクの新しい時代を、ここから。

ブランドクリエイティブ部
石井 飛鳥

B.A ミルク フォームのプロダクトリーダー。自分が自信を持ってすすめられる商品企画が信条で、化粧品を通してお客さまの日々の生活に感動や幸せを提供しつづけることが目標。

目指したのは、「攻めのミルク」。

私はこのB.A ミルク フォームで、ポーラの最高峰ブランドであるB.Aのプロダクトリーダーを初めて経験しました。これまで担当したリニューアルアイテムの企画とは異なり、今回はゼロからスタートする新アイテム。ポーラの商品企画は、最初のコンセプトや想いが最後まで尊重されやすい環境なので、ブランドの責任を背負う重圧感は想像以上でした。ただ、苦労が多かった分、チームメンバーが一丸となり力を合わせてきた今、「これこそが私たちがやりたかった企画、作りたかったものです」と自信を持って言える自分がいます。

「私たちがやりたかった企画」とは、ミルクの存在意義を高めること。一般的にミルクは「与えたうるおいに蓋をするだけのもの」「ローションとペアでなんとなく使う」という方が多いようです。そんなミルクに、もっと期待感を持って欲しい。そんな想いから、企画が始まりました。
長引くマスク生活でもたつきが気になるという一方で、どうケアしたら良いかわからないという方が多いことに着目。特別なアイテムをプラスしなくても、毎日のベーシックケアで引き締まったハリ肌を目指せる、「攻めのミルク」の企画へとつながりました。

2023年4月1日発売

B.A ミルク フォーム
<保湿乳液・美容液>
84g ¥13,200(税抜¥12,000)
◆アレルギーテスト済み(全ての方にアレルギーが起きないというわけではありません)

困難の連続だった「新しいものを作る」ということ。

今回、私たちが目標に掲げたのは、「ふっくら柔らかなのに、引き締め肌」。この目標のためには、肌を柔らかくする機能を持つミルクはある意味の必然でした。苦労したのは、テクスチャーです。実は引き締め感を出しやすいのは、リッチでベタつきがちなテクスチャーなのですが、それをどうやってミルクにふさわしいみずみずしい感触にするかが、最初の関門でした。この関門の突破には、研究員がリサーチを重ねて発見したpHの変化で感触が変わる特性を応用。炭酸を加えて酸性にすることでみずみずしくなった剤型が、ガスが抜けて中性になると、手応えのあるベールを形成する「バンテージングフォーム処方」に辿り着きました。
また、炭酸によるミルクの泡状化と、それがほどけることで感じるリフレッシュ感も目指しました。実は企画の最初の頃「泡のミルクは市場になさそうだし、おもしろそう」と話していたことが、単なるアイデアではなくB.Aらしいサイエンスとベネフィットに結びついたのは嬉しかったです。

CHECK!

なめらかで心地よい泡乳液がpHの変化で引き締めベールに変わる
「バンテージングフォーム処方」を採用しています。

また、テクスチャーや香りの決定にも苦労しました。通常は研究員がビーカーで手作りした試作品をベースに感触を詰めていくことができるのですが、今回はきちんとガスを充填し、泡状にしないとそのテクスチャーが確認できません。必然的に、やりとりにかけられる時間や回数が減ってしまうため、研究員とのコミュニケーションを通常以上に密に行い、求める感触をより伝わりやすい言葉で共有することが必要でした。例えば「このサンプルを腕につけて伸ばした時の“3ストローク目”の感触が目標」というような具合です。
特に香りは、せっかく調香しても泡にすると香りが変わってしまうこともあり、「今日で決めないと間に合わない」という日まで粘って調整しました。こだわりすぎて研究員の方には「これはもう、誤差レベルの違いですよ」と言われたこともありました(笑)。ただ、研究員もこだわりをもっているメンバーばかりなので、妥協することなくアイディアを出し合い、理想以上のテクスチャーや香りにすることができました。

B.Aで、もっと化粧品の可能性を拡げたい。

B.Aは新製品を出すたびに、業界の方が驚くような研究はもちろんのこと、スキンケアが自分を慈しむ時間に変わるような感触や香りなど、感性的な価値にも力を入れてきました。コロナ禍を経て、スキンケアへの意識が高まり、機能や感性の部分でも化粧品に求めることが増えてきた今、B.Aは、これまで以上に、お客さまはもちろん化粧品全体の可能性を広げるリーダー的な存在を目指し、進化していきたいと考えています。B.A ミルク フォームは、そんなB.Aの最先端。ミルクの、ひいてはベーシックケアの新しい時代を切り開いてくれるアイテムと自負しています。その感触とあと肌を、ぜひ皆さまの肌で感じていただけると幸いです。

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