Vol.2
「知る」「寄り添う」「仲間づくり」の3つをテーマに
2023.06.30

―――これまでの活動を通して、フェムケアの課題はどこにあると感じていますか?
片岡
DE&Iの仕事に携わってきて、またこのプロジェクトリーダーになって改めて痛感したのが、生理や更年期などの女性の健康問題が、いまだに女性だけ、個人だけに閉ざされているということです。人に言えず我慢したり、不安をそのまま放置したり、恥ずかしさを感じたり。あと、これは今の私にも当てはまることですが、「これって更年期なの?それともただの体調不良?」と悩むことがあるように、自分が当事者だと気づいていない、気付けないこともあると思うんです。「知らない」「話せない」ことが、辛さや不安、我慢を強いることにつながっていると感じます。
馬場
まったく同感です。「クラブアマゾネス」の活動でもよく耳にするのが、「もっと早く知りたかった」という声。特に私たちは、不妊治療も卵子凍結も、直近に経験している更年期のことだって情報が少なかった世代。もっと早く知る手段や話せる環境があったら、こんなに苦しい思いをせずに済んだかも…という人が少なくないんです。
DE&Iの仕事に携わってきて、またこのプロジェクトリーダーになって改めて痛感したのが、生理や更年期などの女性の健康問題が、いまだに女性だけ、個人だけに閉ざされているということです。人に言えず我慢したり、不安をそのまま放置したり、恥ずかしさを感じたり。あと、これは今の私にも当てはまることですが、「これって更年期なの?それともただの体調不良?」と悩むことがあるように、自分が当事者だと気づいていない、気付けないこともあると思うんです。「知らない」「話せない」ことが、辛さや不安、我慢を強いることにつながっていると感じます。
馬場
まったく同感です。「クラブアマゾネス」の活動でもよく耳にするのが、「もっと早く知りたかった」という声。特に私たちは、不妊治療も卵子凍結も、直近に経験している更年期のことだって情報が少なかった世代。もっと早く知る手段や話せる環境があったら、こんなに苦しい思いをせずに済んだかも…という人が少なくないんです。
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館野
それは私たち男性にも言えることですよね。最初にお話しましたが、馬庭さんからプロジェクトに誘われて最初に話を聞いた時は、「女性たちは自分とはまったく別世界を生きているんだ」と感じたくらい何も知らなかったわけですから。「知らない」ことの積み重ねが世の中のタブーを生み出しているとも思いました。私もまさに「知ることから始めなければ」という感じで、まずは座学やネットの情報よりも生の声だと思い、企画のために社内外で行った大量のアンケートに目を通したり、男性がいると話しにくくなるので私は裏で聞くだけですが、たくさんの人にヒアリングをしたり、時には馬庭さんに不躾な質問をしたりもしましたよね。
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馬庭
でも館野さんが自分ごとにしようとダイレクトに聞いてくださるおかげで、この仕事をしている私ですら、まだ濁しがちなことがあることを感じたり、反対に自分を固定概念から解放できたと感じられたりしたので、本当に、館野さんには感謝しています!
館野
そう言ってもらえると、私がいる意義もあったと思えて嬉しいですね(笑)。
馬庭
館野さんの話にあったように、私たちは大量のアンケートで女性たちのインサイトを探ったのですが、生理の悩みに諦めの感情がある人が多くて…。最初は痛み、眠気、食欲などの悩みに対して、何かプロダクトの提案をしようと思っていたんですが、第一歩はそこじゃないと気がついたのが昨年くらいでした。諦め感があるけれど、丁寧に聞くと悩みを話してくれる。じゃあ何が必要かというと、皆さんのお話の繰り返しになりますが、やはり知識を持つとか、同じ思いをしている人と話すとか、そういうコミュニティ的なものだと考えたんです。
そう言ってもらえると、私がいる意義もあったと思えて嬉しいですね(笑)。
馬庭
館野さんの話にあったように、私たちは大量のアンケートで女性たちのインサイトを探ったのですが、生理の悩みに諦めの感情がある人が多くて…。最初は痛み、眠気、食欲などの悩みに対して、何かプロダクトの提案をしようと思っていたんですが、第一歩はそこじゃないと気がついたのが昨年くらいでした。諦め感があるけれど、丁寧に聞くと悩みを話してくれる。じゃあ何が必要かというと、皆さんのお話の繰り返しになりますが、やはり知識を持つとか、同じ思いをしている人と話すとか、そういうコミュニティ的なものだと考えたんです。
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片岡
なのでポーラのフェムケア宣言では「あなたのガマンを、答えにしない」をキャッチフレーズに、3つのテーマとして「知る(必要な情報発信をする)」「寄り添う(プロダクトやサービスを提案する)」「仲間づくり(社内外の双方向コミュニケーション)」を掲げています。全部一度にとはいきませんが、今の時点では馬場さんの「クラブアマゾネス」以外にも、馬庭さんが担当している「タブーを自由にラボ」が動き始めましたよね。
馬庭
はい。このラボは、ポーラが主催する異業種合同プロジェクトで、女性活躍や女性の健康経営、そしてフェムケアに取り組みたい15社の企業が参加しています。月1回、5ヶ月間、女性の体やフェムケアについて学び、考え、解決策を企画します。実はこのラボも、「一緒にやってみませんか?」と他の企業さまにお声かけすることで、草の根的に広がっていった企画です。1人で悩んでいたことも、誰かと話すと解決策が見つかるように、ポーラ1社ではできなかったことでも、仲間となる企業が増えることで、新しい解決策や可能性が広がるはず!そしてそこで生まれた企画やサービスを、いつか日本中、世界中の女性たちにお届けできる日がくるはずと信じています。私も今からワクワクしていますが、これを読んでくださっている皆さまも、ぜひ注目していただけたらと思います。
Vol.3に続く
はい。このラボは、ポーラが主催する異業種合同プロジェクトで、女性活躍や女性の健康経営、そしてフェムケアに取り組みたい15社の企業が参加しています。月1回、5ヶ月間、女性の体やフェムケアについて学び、考え、解決策を企画します。実はこのラボも、「一緒にやってみませんか?」と他の企業さまにお声かけすることで、草の根的に広がっていった企画です。1人で悩んでいたことも、誰かと話すと解決策が見つかるように、ポーラ1社ではできなかったことでも、仲間となる企業が増えることで、新しい解決策や可能性が広がるはず!そしてそこで生まれた企画やサービスを、いつか日本中、世界中の女性たちにお届けできる日がくるはずと信じています。私も今からワクワクしていますが、これを読んでくださっている皆さまも、ぜひ注目していただけたらと思います。
Vol.3に続く