POLA TALKER'S TABLE(ポーラ トーカーズ テーブル)
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開催されたPOLA TALKER’S TABLEの内容をご覧いただけます。

TALKER’S TABLE REPORT
5/19(fri)

子育てのできる環境づくりを目指して

Speaker市川 博子さん

子育て支援の法整備が進み、保育園の新設も増えている一方で、その建設をめぐり住民運動が起こるなど、子供を産み育てることが難しいといわれる現在。子育てしやすい環境はどうしたら叶えられるのか、みんなで考えてみようというのが今回のテーマ。スピーカーは、保育園運営や乳児教育のプロである市川博子さん。そもそも大学の理工学部を卒業し、畑違いの仕事をしていた市川さんが、保育に携わることになったのは、ご自身が出産後、仕事復帰をして困った経験から。「当時ベンチャー支援の仕事をしていたのですが、子供を預ける先がなく困っていて、自分でつくっちゃおうと。手伝うと言ってくれた周囲の助けを借りて、最初は手探りでスタートしました。その中で“ここがあるから、もう1人産む決意ができた”という言葉をかけていただいて、だったら、働くお母さんの子育て支援をライフワークにしていこうと決めたんです」
子育てといえば、昨年来ひときわ注目されているのが待機児童問題。「東京都の場合だと、保育園は今とても増えています。ただ、同じ勢いで預けたい人も増えていて追いつかないんです」。つまり、子育てをしながら働くお母さんが増えているということ。ただ、中には保育園に預けることに対して“本当は私がやらなきゃいけないのに…”と罪悪感を持つ人もいるのだとか。「どうか預けることを可哀そうなどと思わないでください。保育士は子育てのプロフェショナルです。お母さんがお子さんをみるのも素晴らしいことですが、預けたら、働いている間にプロが素晴らしい保育をしていて、子供たちが集団生活を学び成長する場所として、いろいろな社会との関わりを持てているんだと。小学校と同じように子供の成長のために預ける、そう頭を切り替えていただきたいと思います」
現在、5つの保育園を運営する市川さん。場所選びをはじめ開園にはさまざまな困難があるそうですが、一方でこんな経験も。「地域の方が最初は“うるさくしないですよね?”という反応だったのが、子供たちが毎日挨拶をするうちに“可愛いな”“子供がいると元気が出るな”と喜んでいただけるようになって、クリスマスにイルミネーションをしてくださる方が出てきたり…。子育てはやはり地域の中、社会全体でやっていくものだと思います。子供たちはいずれ羽ばたいていきますが、保育園のある地域全体はふるさとですから、みんなで育てていく。そう意識を変えることで、お母さんにももっと子育てを楽しむ余裕をもっていただけるでしょうし、それは子供にも伝わるはず。愛されることで自分も愛することを学び、生きる力を育み、次世代へと繋がっていくことが大切だと思います。
最後に「将来の保育」についてグループでの話し合いを経て、参加者からは「みんながもっと寛容になれたら」「一定以上の高層ビルに保育園の設置を義務づけたらいいのでは」「子供はいないけれど、今後なにかできれば」「今日参加して、これから産む勇気、育てる勇気がもてた」とさまざまな声が。年齢も性別も子供の有無も違う人たちが思い思いに語り合う姿に、子育てに向き合う地域社会の未来を感じたひとときでした。

speaker

市川 博子

ふたばクラブ保育園(浜田山・鷺宮・西永福・浜田山井の頭通り・三軒茶屋)代表。株式会社日本ネットシステム代表取締役社長。桜蔭中高、慶應大学理工学部卒・同大学院修了。理工学修士。保育士。二児の母。

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