POLA TALKER'S TABLE(ポーラ トーカーズ テーブル)
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開催されたPOLA TALKER’S TABLEの内容をご覧いただけます。

TALKER’S TABLE REPORT
5/14(sun)

私にとって子どもって何?

Speaker鈴木 明子さん、竹宮 孝子さん

母の日にふさわしく、この日のテーマは子どもと親の関係について改めて考えること。お迎えしたのは、重度の知的障害を伴う自閉症のご長男を育てながら、リハビリテーション科の医師として働く鈴木明子さんと、医学博士として脳神経研究に従事しつつシングルマザーとしてご長女を育てられている竹宮孝子さん。子育てをしながら、まったく異なる医療分野で働くお2人に、ご自身の体験談を語っていただきます。
「元々リハビリテーション科で働いていたのですが、息子が2歳の時に障害があることがはっきりし、それからずっと子どものリハビリ一本できました」。鈴木さんは、障害をもつ子どもの親にとって一番の問題は子離れができないことだと言います。「障害が重度であるほど人には頼めない、自分が頑張ればいいと思ってしまいます。でも、そのまま成長した結果、顔を洗うこともトイレも、何もかも人の手を借りなくてはできなくなってしまう。これは本人にとって大変なストレスです。私自身もそうでしたが、昨年思いきってウイークデイだけ息子が家から出て暮らすようになり、以前より親子関係がスムーズになりました。親が何でも先回りして、石橋を叩くようなことは必要ないのかなと思います」。一方の竹宮さんは、親が子どもを私物化することに問題を唱えます。「両親やお友達など周りの力を借りて働いてきたのですが、それでも娘には自分がいないとダメという気持ちが強くあって、娘も窮屈だったと思います。でも、娘には娘の人間関係があり、外でいろんなことを学び自分らしさを求める一人の人間だったのだと気づいて。今は、娘と一緒にいて、話をしたりご飯を食べることがとても楽しいです」
会場には、今まさに子育て中の方、もうすぐ出産予定の方、子どもを持つことに漠然とした不安のある方など、様々な事情の方がお集まりに。お2人の話を受けたフリーセッションに入ると、養育費のこと、老後のこと、社会制度のこと、子どもを産むことへの葛藤、子どもをもたない選択についてなど、話題は多岐に及びます。最後に、「そんな悩みをすべて忘れるほど、子どもって可愛い!」という意見には、大拍手が湧き起こりました。「皆さんも色々悩んでいることが分かって、気持ちが楽になりました」「一人きりで悩まず、たくさんの人に助けてもらおうと思います」「多様な生き方が受け入れられるように、社会がもっと寛容にならなくては」「自分の子だけでなく、隣の子も可愛い。みんながそう思える社会になるといいですね」。“母は強し”と、改めて感じる活気に満ちあふれた時間でした。

speaker

鈴木 明子

患者さんの社会自立がキーワードであるリハビリテーションの世界で働きつつ、重度知的障害を伴う自閉症の長男を育ててきた。“特別な配慮が必要な人たちのために、もっと静かでのんびりした診療環境を”という想いのもと、2016年、野のすみれクリニック リハビリテーション科を開業。診る立場と診られる立場を目まぐるしく往復しながら、医療バリアフリーのために個人クリニックで出来ることを探究している。

竹宮 孝子

脳神経研究、若手医師育成を行いながら、シングルマザーとして娘を育ててきた。また、働く人のメンタルヘルスに関わる機会も多く、現代社会における“生きにくさ”“閉塞感”の課題に気付く。まずは、社会の最小単位である家族間で互いの個性、多様性を尊重できれば、人の心は解放され自分らしい生き方に自信が持てるのではないかと考えている。現代の密着し過ぎる親子関係や、あえて一歩引く育児についても注目している。

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