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もしもあなたが本を出版するなら

書籍の編集者として、数々のベストセラーを手掛ける中吉カレンさん。“本を書くことは人生を編集すること”をテーマに、実践型ワークショップの開催などをライフワークとされています。会場には、ダンサー、コンサルタント、フラワーアーティスト、セラピスト、舞台俳優、鑑定士、ショップオーナー、主婦と、多彩な方々がお集まりに。「いつか自分の本を出したい」という方から、「なんとなく興味があって」という方まで、参加の動機もさまざまです。
「世界に1冊だけの自分らしい本を書く方法について、私なりに伝えられることをご紹介したいと思います。皆さん、気軽に楽しんでください」。まず最初は、編集にまつわる面白いトピックスについて。編集者の仕事とは何か、1冊の本ができるまでの流れ、ベストセラー誕生秘話など、実際のエピソードを交えたお話をうかがっている内に、本をつくるとはどういうことなのか、イメージが膨らみます。「本の種になるものは、その著者だけが持っている専門性、強みです。それは誰しもが持っていますが、自分では気づいていないかもしれないこと。皆さん一人ひとりの中で眠っているその種を育て咲かせる方法を、これから疑似体験していただきたいと思います」
中吉さんによれば、自分らしい本を書くためには、➀人生のすべてを棚卸しする②自分だけのメッセージを掘り当てる③読者を想像し、時代の流れを読み解く④「本を書く」ということに向き合う――という4つのステップが必要とのこと。「このうち➀と②が自分の中の種を発見する作業です。年末に冷蔵庫の大掃除をするように、ポジティブなこともネガティブなことも、過去のすべてを掘り起してください。自分にとっては手垢がついた当たり前のことが、他人にとっては価値があるということが多いです」。思いつくままに過去の体験を書き出してから、周りの人とシェアをする時間に。話し合ううちに、自分なりの強みや情熱など今まで思い至らなかった一面が次々に発見できました。「過去の自分を棚卸ししてみると、気づきや刺激、感情が動いた体験が必ずあると思います。それがあなただけの強みを見つけるヒントであり、周りに発信するべきメッセージです。今日やっていただいたことは、本を書くことに限らず、そのままブログなど他のことにも応用できるので、ぜひ続けてみていただければ」と中吉さん。未来に書く自分だけの本のタイトルは、これからの人生を自分らしく生きるキャッチフレーズになるかもしれません。