加藤 志織さん 本川 智紀研究員

企画者の想いと研究技術のベストマッチが生んだ
産後ケアアプリ「ママニエール」。

TB事業企画部 加藤 志織
      (企画担当)

ポーラ研究所 本川 智紀研究員
     (分析技術開発担当)

2023年7月のリリース以降、徹底したママ目線のアプリとして多くの方にご利用いただき、各種業界や団体のさまざまな賞を受賞している「ママニエール」。スタートから1年近く経った今、開発に関わった2人がその想いを語ります。

「ママを一人にしないやさしい世界」を、届けること。
TB事業企画部 加藤 志織

mamaniere

「ママニエール」に繋がる「産後ケアプロジェクト」を立ち上げた同期の友人の想いに共感し、産育休が明けてすぐに、私もこのプロジェクトに参画しました。
現在、主に担当しているのは、アプリ内コンテンツの企画制作です。子育てのお役立ち情報や、協働企業さまのサービスを紹介する記事などをディレクションしています。子育て中のメンバーたちと「私はこうだった」「こんな情報欲しいよね」とリアルな体験を出し合いつつ、一方で自分たちだけの意見に偏らないことを大切にしています。ママといっても環境や考え方は千差万別。産後はこころもからだもセンシティブになる時期です。幅広く意見を聞き、表現に押し付けや断定がないか、想いが伝わっているか。何度も確認をしています。そこまでこだわることも、産後ママ経験者である私たちならではの強みだと思っています。

リリースから約1年経った今、協働企業は100社を超え、提案サービスはさらに充実してきました。また、「ベビーテック®️アワード2023年」「ウェルビーイングアワード2024年」などの賞もいただき、少しずつ、「ママニエール」の活動が知られてきていると感じています。子育てアプリはたくさんありますが、「ママのケア」を主眼にした新規性や、単なる情報プラットフォームではなくポーラならではの分析技術を搭載していること。分析結果に基づくサービス提案がされることなども信頼感に繋がったのではと思います。
また、この経験を経て何より嬉しかったのは、「産後のママを助けたい」「一緒に子育てしたい」「赤ちゃんとの生活を楽しくしたい」と思ってサービスを提供している企業さまが、こんなにも多いということでした。世界はなんてやさしさで溢れているんだろう!と改めて感じています。私自身もこの仕事に携わるまで気づいていませんでした。だからこそ一人でも多くの産後ママたちに、「ママニエール」を通して、頼っていい、甘えていいことを知ってもらいたいんです。そこから、みんなで助け合いながら赤ちゃんを育てられる社会が拡がっていくと信じています。

研究技術が必要とされる人に届く。その喜びがモチベーションに。
ポーラ研究所 本川 智紀研究員 (分析技術開発担当)

mamaniere画面

私は長い間、美肌・美白研究を続けてきた経験から「肌は体内や環境、さらには自身の祖先など、あらゆることと繋がっている」ということを実感していました。だったらその逆も辿ってみたい。そんな発想で、「今の肌」から体内までを分析する研究を数年前からスタートしました。その結果生まれたのが、スマートフォンを使って肌や顔からこころとからだの状態を分析し、結果に合わせて必要な五感体験を提案する、「ミーフルネス」というアプリです。実は「ママニエール」に搭載されているのは、この分析機能の一部。プロジェクトの皆さんから、「このアプリの機能を産後ママ用アプリでも活用できませんか?」という相談があり、研究成果を一人でも多くの方に届けたいという思いから、「ぜひ!」と携わらせていただきました。
 
「ママニエール」で活用していただいた技術は、スマートフォンで顔を30秒撮影して、今の自分の状態を分析するというものです。実は私たちの顔色は、目視ではわからないような微細な変化を常にしています。その変化を解析し、自律神経の状態などを分析しています。
この技術を日常で気軽に使っていただくために、特に苦労したポイントが3つありました。まずは照明の影響です。家庭で使う照明は様々です。その違いがあっても分析できるように、あらゆる照明でデータをとり、影響が出にくいように調整しました。2つ目が顔のどこで情報をとると精度の高い分析ができるかの追求。3つ目が、メークをしていても顔色の変化が検出できるようにすることでした。
この3つをクリアしていたからこそ、時間のない産後のママたちでも、いつでもどこでもメークを落とさなくても、スマートフォンを使って手軽に今の自分を分析する、ということが実現できたと自負しています。
 
今回は私たちの分析技術を、「ママニエール」を通してたくさんの方に使っていただいたことで、私たち研究員のモチベーションもさらに上がりましたし、新たな挑戦の方向性も見えてきました。この技術を産後ママだけでなくストレスを抱えて生きるすべての人に届けるために進化させ、いずれは世界進出へ。
「ママニエール」との出会いをきっかけに、私の夢も大きく広がっています。

産後ケアアプリ「ママニエール」とは
「ママニエール」誕生までの道のり
ミーフルネス

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