POLA TALKER'S TABLE(ポーラ トーカーズ テーブル)
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POLA TALKER’S MUSEUM

開催されたPOLA TALKER’S MUSEUMの内容をご覧いただけます。

POLA TALKER’S MUSEUM REPORT

12/17(sun) 12/18(mon)

水引きで結ぶ、菜の花結びの片耳飾り

Speaker 村田 繭衣さん

この日は日曜日のお昼前。ワークショップで、世界にひとつ・自分だけのアクセサリーを作るという企画が注目を集め、会場はイベント前から多くの参加者でにぎわっていました。皆さん、目の前のカラフルな「ある紐状のもの」に興味津々な模様です。

そんな今回のスピーカーは、ブランドOTUTUMI主宰の村田繭衣さん。OTUTUMIは、水引を使用して作られるアイテムブランドで、水引ならではの曲線や色味、表面を覆う凹凸の表情によって非常に華やかな印象を与える品々を取り揃えています。そう、「ある紐状のもの」というのは、水引です。

水引が私たちの生活に触れるのは、祝儀・不祝儀のとき。結婚式にお渡しするご祝儀袋に飾りとしてついていますね。水引は、その形や色で使い分けができます。例えば輪結びになっているものは「縁起を切らない」という意味があり、婚礼に使われます。一方で「より返し」という結び方には、寄りを返す波に例えられ、よいことが幾重にも重なるようにという意味をもっており、この結び方は婚礼には使用をしません。色は、赤・白・金はおめでたい色ですが、黒・青などは仏事に使用します。このように組み合わせで、そのときの心を表す日本ならではの文化です。

村田さんが、この日本文化を使おうと思い立ったきっかけは、ご友人の結婚式だったそうです。ジュエリーのデザインや制作をしていることから、結婚式のデコラティブ企画を頼まれた村田さん。漠然と、「結婚式に参加する全員が身につけられるもの」という企画は浮かんだものの、その先に行けずに悩んでいたそうです。何か「おめでたいイメージ」がないか。それを探す日々。ふと、結婚式に出席するために用意したご祝儀袋を手に取ります。・・・これだ!見つけた!
水引は、実は和紙でできています。表面を覆う凹凸の表情は、和紙で作られているためだったんですね。和紙をこよりにすることで紐状にしているのです。和紙の特徴から強くそして軽い素材となり、結婚式で女性がお召しになる繊細なドレスとの相性もばっちりでした。制作した水引アクセサリ―はとても好評で、おもしろいと手応えを感じた村田さん。ここから村田さんと水引の付きあいが始まりました。

「水引の可能性を感じてほしい」という村田さんの願いのもと企画した当ワークショップ。
紐状の水引を結ぶところからワークショップは始まりました。机にずらっと並ぶのは、色とりどりの水引です。赤・黄・緑・青・黒・ピンク・オレンジ。様々な色のなかから、まずは練習用に3本の水引を選びます。結び方は、「菜の花結び」に挑戦!菜の花結びとは、あわじ結びという結び方を応用した形からなるもので、45センチ程度の水引を重ねたり結んだりという工程を繰り返し、花のように結っていく手法です。工程は少ないものの、3本の水引が変な重なり方をしないように、並び順が変わらないようにと調整をしていきます。これがとても難しい!改めて日本の文化の繊細さを感じずにはいられない瞬間でした。
練習が終了したら、次は本数を5本以上に増やし、いよいよ本番です。お一人ずつ丁寧に声をかける村田さん。初心者がほとんどでしたが、中には練習でコツをつかみ自分流にアレンジされる方も!全員が自分だけの水引を完成させ、最後はそれを村田さんにイヤリングかピアスにしてもらい、お土産として持ち帰りました。

水引には、「人と人を結びつける」という意味があるそうです。村田さんはこのイベントの冒頭に「今まで知らなかった世界や色々な人とつながるきっかけになれば」と語っていましたが、まさしく水引が村田さんと私たちを結びつけた形となりました。きっとこれからも、他のどこかで、水引が村田さんと様々な人を結びつづけていくのでしょう。
これを読んでくださった方。あなたとも結びつく日が来ますように。

speaker

村田 繭衣さん

東京藝術大学美術学部工芸家彫金専攻卒業。
大学時代に学んだ彫金と七宝を応用してコンテンポラリージュエリー・アニバーサリージュエリーの制作を行っていましたが、水引きとの出会いを機に2011年より水引きアイテムブランド OTUTUMIを展開。
ご祝儀袋や水引きアクセサリーの制作の他に、水引きの可能性を探るべくアート作品も制作しています。

■発想のもととなっている言葉:おめでとう
慶事では、いつもおめでとうという言葉と共にお祝いが贈られています。
一人ひとりがおめでとうを伝える時に、その相手のことを考えて選ばれる1点ものとしてOTUTUMIがそこにあったら良いなと思いながら制作しています。

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