FEM CARE by POLA

このアプリを、「自分を大切にしながら、
子育てをもっと楽しめる未来」の最初の1歩に

2023.12.20

2023年7月にポーラからリリースした産後ケアアプリ「mamaniere(以下ママニエール)」は、2人の娘を育てながら働く女性社員が立ち上げた、産後ケアプロジェクトから生まれました。その経緯を追いながら、彼女が自身の体験から感じた産後ケアの必要性を語ります。
  • ブランドクリエイティブ部
    mamaniere(ママニエール)
    事業責任者
    馬場 喜美子


    2011年入社。2度目の産育休中にふと感じた子育てへの疑問から、仕事復帰後に産後ケアプロジェクトを提案。育児真っ最中の社員を中心としたプロジェクトメンバーと共にママニエール開発へと繋げる。
  • ブランドクリエイティブ部
    mamaniere(ママニエール)
    事業責任者
    馬場 喜美子


  • 2011年入社。2度目の産育休中にふと感じた子育てへの疑問から、仕事復帰後に産後ケアプロジェクトを提案。育児真っ最中の社員を中心としたプロジェクトメンバーと共にママニエール開発へと繋げる。

ママをケアするアプリ「ママニエール」。

「ママニエール」は、スマートフォンで顔を30秒間撮影した情報から、今の体の疲労度傾向や心の状態(自律神経バランス)、心拍数レベルなどを分析。赤ちゃん中心で自分の状態すらわからなくなっているママの、「今の心と体」を見える化し、「自分を知ること」「家族にシェアして知ってもらうこと」から始まります。
そして、分析結果や赤ちゃんの月齢に合わせ、今のママのケア方法や、手助けするサービス、赤ちゃんとの生活を楽しむ情報などをセレクトして提案。育児に手一杯で情報にタッチできないママや家族と、実は世の中にたくさんあるサポートやサービスをマッチングします。

この時代、赤ちゃんをケアする育児アプリは数多くありますが、「ママニエール」はあくまで「ママのケア」が目的。そんな視点が共感を呼び、現在約85社もの企業が賛同してくださり、分析後に出てくる提案も充実したものになりました。また、「BabyTech®️2023 妊活と妊娠部門」での大賞受賞など、嬉しい評価もいただいています。私が育休中に感じた疑問に共感し、集まってくれた仲間と共につくりあげたこのアプリ。「頑張りすぎてしまう産後ママをどうにかしてケアしたい」という私たちの想いがようやく1つ形にできたと感じています。

産後の環境のガラパゴス化、ブラック化をなんとかしたい!

私が産後ケアの重要性を感じたのは、2人目の育休中のことでした。そもそもポーラは、ビューティーディレクターに象徴されるように、働く女性を支援してきた歴史があり、社員の産育休制度もかなり整っていると感じています。データでは産育休暇取得率は100%で、子育てを理由に退職する人はゼロ。男性の育休も積極的に取得されています。特に私が所属している商品企画系の部署は女性が多く、子育てをしている先輩がたくさんいたので、私も何の心配もなく2人目の出産に踏み切りました。

ところが!1人目の出産から3年経ち、世の中はいろんなことが進化し便利になっているのに、産後の女性が置かれている環境はほとんど何も変わっていないことに、ふと気づいたんです。私もそうでしたが、「産後は大変、乳幼児の世話が第一だから、その時期はボロボロになる時期でもしょうがない」となぜかママ自身が思い込んでいて、客観的な視点で見てみると、ハードな環境で過ごしているものの、なかなか自分では大変さに気が付けず、突然体調を壊すママも少なくありません。私の友人も、産後鬱になってしまい、つらそうな姿を見ていたので、産後鬱の増加などのニュースが他人事ではなく、本当に解決すべき社会課題だと感じました。一方で、育休を取得する男性も増えてきており、「産後女性のサポートは、家庭内でできるのでは?」と思われる方も少なくないと思いますが、調査の結果、現状十分なサポート体制がある家庭は20%にも満たない状況でした。また産後は、本来赤ちゃんとのかけがえのない尊い時間なはずなのに、現状は大変さが勝っていて、その尊さに中々気がつけない状況です。産後の環境をこのまま放置してしまうと、将来娘たちが出産を望んだ時に、大変な思いをするのでは?一生で一瞬しかない産後の尊さに気がつけずに過ごすことになるのでは?と思った瞬間に、それは悲しすぎると感じました。そんな未来を託すのは、大人として無責任!そう思い、2020年の育休復帰後、社内の「ビジネスアイデアコンテスト」に、産後ケアをテーマにエントリーしました。
  • 結果、審査を通過してプロジェクトが立ち上がります。プロジェクトメンバーとして声をかけたのは、私が大好きで尊敬している働くママやパパたち。「やりたい!やるよ」とポジティブに加わってくれたのには感謝しかありませんでしたが、最初にメンバーに伝えたのは「この仕事をするうえでは、自分の幸せを最優先してほしい」ということでした。誰かをケアするプロジェクトのために誰かが犠牲になったら、まさに現在の子育て環境と同じで本末転倒。だから、崖を登るのではなく、山道の花を愛でながら歩くように…。育児中の働き方を、持続可能なものにしたいという、気持ちの現れでもありました。

APEXブランドを持つポーラ、化粧品会社のポーラだからできたこと。

プロジェクトがスタートし、最初に取り組んだのは約200人の産後ママへのディープなヒアリングやアンケート調査でした。そこで改めてわかったのは、悩みや課題は家庭の価値観や環境や地域によって1人ひとりまったく違うということ。そして課題がありすぎて、何が辛さの本質なのか、どうしたら幸せなのか、最初にお話したように、子育て中のママは自分のことすらわからなくなっているということでした。だとしたら、共通の1つのインサイトを探るのではなく、まずは客観的に自分を知ってもらい、そこから解決策を見つけられるようにしよう。また産後は家にこもる方も多いので、家にいる時間でもサポートができるアプリにしようという発想が生まれました。

実はこの発想のベースになったのが、ポーラのAPEXという、1人ひとりの肌を分析し、その肌に合ったケアを提案するブランドです。私自身、ポーラの理念を体現するようなこのブランドに深く共感して入社したこともあり、アプリはまさに「産後ケア版APEX」を目指しました。実際に、ママが今の状態を知るための分析技術も、APEXが長年蓄積した肌のビッグデータを応用して研究所が開発していた、顔分析技術を活用しています。この技術開発に携わったのは、業界でも知られた美白研究の第一人者ということや、すでにこの技術が学会発表などで賞を受賞していることなどは、さまざまな企業に参加をお願いする際に、大きな信頼感となっていたと感じます。また、ポーラが20代〜40代のママ世代にタッチポイントがありながら、化粧品業界という、子育て企業にとっては異業種であり、どの企業とも手を取り合える場所にいたことも、最初から多くの企業に参加していただけた理由のひとつではと。つまり「ポーラだからできたこと」だと、強く感じています。

子育てが楽しい未来を、娘たちの世代に。

  • まだまだ課題の多い産後の環境。「ママニエール」は、やっと踏み出した最初の一歩です。育児が、本当は楽しくて、ママの新しい可能性が広がるものだと思える未来を、娘たちの世代に残してあげたい。私個人のそんな想いを込めつつ、ポーラの「ケアする」という企業理念を通して、このプロジェクトをさらに進化させていけたらと思います。

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