FEM CARE by POLA

「モヤモヤ」と向き合い、未来につなぐ!
「タブーを自由にラボ」最終チーム発表をリポート

2023.10.31

ポーラフェムケア活動の一環として今年5月にスタートしたプロジェクト「タブーを自由にラボ」。女性のさまざまな課題解決に取り組む企業16社から約30名が集まり、月に1回専門家を招いたインプットとグループワークによるディスカッションを重ねてきました。最終回となる9月20日は、各チームが検討してきた具体的な製品やサービスについて発表を行いました。

5チームそれぞれが課題解決の具体案をプレゼンテーション

それぞれのチームが4ヵ月を通して取り組んだ課題は、モヤモヤの声が多かった「月経時の心身の不調」「福利厚生」「妊娠・出産」「更年期」「ヘルスリテラシー向上」の5つ。最終発表には、ゲスト審査員にアーティスト・東京藝術大学准教授で、企業に向け社員の健康課題解決推進を支援するサービス「Cradle(クレードル)」CEOのスプツニ子!さんを招きました。

それぞれのチームが4ヵ月を通して取り組んだ課題は、モヤモヤの声が多かった「月経時の心身の不調」「福利厚生」「妊娠・出産」「更年期」「ヘルスリテラシー向上」の5つ。最終発表には、ゲスト審査員にアーティスト・東京藝術大学准教授で、企業に向け社員の健康課題解決推進を支援するサービス「Cradle(クレードル)」CEOのスプツニ子!さんを招きました。

「月経時の心身の不調」に取り組んだチームは、一人で抱え込みがちな生理の悩みを誰かと情報交換したいという課題を解決するために、「フェムケアグッズに特化したレビューサイトを立ち上げる」ことを提案。企業の「福利厚生」に取り組んだチームは、女性特有の健康課題に企業が十分に対応できていない点を挙げ、「社内の女性のニーズを引き出し、その声を反映させた福利厚生制度の導入」を提示しました。「妊娠・出産」に取り組んだチームは、卵子凍結を始めとする不妊治療に関して、企業内のリテラシーが低いことを指摘。「当事者以外に向けた社内研修の実施」も必要ではないかと訴えました。

「月経時の心身の不調」に取り組んだチームは、一人で抱え込みがちな生理の悩みを誰かと情報交換したいという課題を解決するために、「フェムケアグッズに特化したレビューサイトを立ち上げる」ことを提案。企業の「福利厚生」に取り組んだチームは、女性特有の健康課題に企業が十分に対応できていない点を挙げ、「社内の女性のニーズを引き出し、その声を反映させた福利厚生制度の導入」を提示しました。「妊娠・出産」に取り組んだチームは、卵子凍結を始めとする不妊治療に関して、企業内のリテラシーが低いことを指摘。「当事者以外に向けた社内研修の実施」も必要ではないかと訴えました。

  • そして、女性のキャリアアップに伴って近年ようやく顕在化してきた「更年期」の課題に対しては、そもそも更年期に対するネガティブなイメージが強いことに着目。「企業間で連携し、勉強会、福利厚生、コミュニティづくりなどを通し、更年期にまつわる過度にネガティブなイメージを払拭し、安心して備えられる環境づくりを目指す」という提案が。
  • そして、女性のキャリアアップに伴って近年ようやく顕在化してきた「更年期」の課題に対しては、そもそも更年期に対するネガティブなイメージが強いことに着目。「企業間で連携し、勉強会、福利厚生、コミュニティづくりなどを通し、更年期にまつわる過度にネガティブなイメージを払拭し、安心して備えられる環境づくりを目指す」という提案が。
  • 「ヘルスリテラシー向上」を目指したチームは、初潮を迎えた子どもに十分な知識や情報が届いていないという課題を解決するために、「冊子や生理グッズを詰めた生理ワクワクBOX定期便の配布」という提案を発表。それぞれの提案やアイデアに対して、スプツニ子!さんや他の参加者から感想や質問が飛び交い、活発な議論がなされました。

あらゆるマイノリティの課題をどう「見える化」するか

全チームの発表のあと、スプツニ子!さんから各チームへの講評があり、さらにこのプロジェクトの最後のインプットである講演が。2010年に、男性にも生理の辛さを知ってほしいと考え「生理マシーン、タカシの場合。」というアート作品を作ったことで一躍有名になったスプツニ子!さん。
「当時は欧米でも生理のことを口にしたり、ましてビジュアルで示すことはタブー視されていて、クレイジーだと非難された」と振り返り、13年経った現在、自身が企業向けに女性の健康課題解決をサポートする会社を起ち上げると、1年数ヵ月の間に40社以上と契約締結、対象社員50万人以上を支えるまでになったことを挙げて「この10数年で世界はガラリと変わりました」と話してくれました。

一方で、テクノロジーやサイエンスの進歩は決してすべての人に平等ではなく、決定権を持っている人のプロフィールによって、意図せずとも大きく偏りが生じる傾向があるとし、ビジネス社会の意思決定シーンにおいてまだまだマイノリティである女性自身がこうしてアクションを起こすことの意義、そしてそれ以外のマイノリティに対しても意識が働くよう常にアンテナを立てておく重要性を伝えてくれました。

「個人の悩み」から、企業の枠を超えたシナジーへ

今回のプロジェクトにアドバイザーとして携わったfermata(フェルマータ)株式会社プロダクション事業部マネージャー太田冴さんは、参加者一人ひとりの想いが溢れる熱いプロジェクトだった、と振り返りました。
「日頃さまざまな企業からフェムテックにまつわる相談を受けている中で“企業同士のアイデアや技術をつなげられたら”と思うことが度々あります。今回のプロジェクトはまさにそれを実現したもの。企業の壁を超え、一人ひとりの悩みを共通項に共感し、心理的安全性の中で素晴らしいシナジーを作り出すことができたと思います」