
仕事の疲れ、睡眠不足、ホルモンバランスの乱れなどの日々のストレスから、肌細胞にホルモンの一種「コルチゾール」が発生し、産生・修復などの肌本来の働きができなくなることがわかっています。
つまり、ストレスは美しさを妨げる大きな要因になります。
肌本来の働きが低下すると、ハリ・うるおいの低下や毛穴の目立ち、敏感などを引き起こしてしまうので、注意が必要です。
コルチゾールは、細胞のハリ・うるおいを生み出す力を低下させている
コルチゾールとは?
ストレッサーに反応して、副腎皮質でつくられるホルモンの一種で、血液によって全身に運ばれる。運ばれた場所で、ストレッサーから「まもる」働きを推進。役目を果たすとすみやかに代謝される。

特に30代女性の細胞はコルチゾールの影響を受けやすいことも分かりました。そのため、肌の状態にも現れやすいと考えられます。
心理ストレスから、毛穴の目立ちも悪化する可能性が。
心理的ストレスにより皮脂が増えると、その皮脂に押し広げられて毛穴が固定され、開きっぱなしの状態になってしまうことがわかっています。
毛穴の目立ち具合は、毛穴の数ではなく開いているかいないかで決まります。
毛穴の数は多いが、毛穴が開いていないため、肌が滑らかで毛穴の一つひとつがあまり目立たない。
毛穴の数は少ないが、毛穴が大きく開いているため、毛穴が目立っている。
写真はすべてイメージ
ストレスにより肌のバリア機能が低下し敏感な状態になることがあります。
ストレスを感じている方の肌細胞は、面積が小さい傾向になり、保水能力やバリア機能が低下することもあります。そのままの状態を放置すると、うるおいやあたたかさが逃げ、刺激から肌を守る力も低下して敏感な状態になってしまうことがあります。
ストレスや睡眠不足の人は、約2.3倍も、敏感・高敏感に傾きやすい状態。
日常生活で、感情を素直に顔に出して発散するだけで、ストレスが和らぎ、ポジティブな感情が高まることがポーラの研究によってわかりました。
つまり、表情を顔に出すことは他者とのコミュニケーション手段になるだけでなく、ストレスから解放されるきっかけにもなっていたのです。
感情を素直に出すことでストレスが低下
感情を素直に顔に出すことは感情の感じやすさにも影響

ハンドマッサージを受けることでストレスを軽減することも。マッサージを受けた後は、ストレスの指標と言われる唾液中のコルチゾール濃度が低下していて、これは、一般にストレス軽減効果があると言われるチョコレートを食べた時と同じレベル。精神面と身体面の両方に良い効果が確認されています。上手に暮らしに取り入れてみましょう。
ハンドマッサージを受けた後には、ストレスの指標である唾液中のコルチゾール濃度の変化が、有意に低下していることが確認できました。
手を胸の前で交差させ、自分の肩を脈くらいの速さで交互にポンポンとたたきます。
友人の肩を軽く触るなどの肩ポンスキンシップもおすすめ