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大森克己写真展
すべては初めて起こる
展覧会について
近所の庭先や公園に、通勤電車から毎日眺める並木道に……。わたしたちの誰もが、知らず知らず心に留めている桜の木があるでしょう。
その一本に花が咲く時、春の訪れにふと気づかされ、そしてまたたく間に散る姿に切なく心を絞られるような桜の木が。
それを美しいと思うのは、古より伝えられた価値感であるからと同時に、その桜が、たった今、わたしたちの目にしか見えないものだからでもあります。
薄い桜の花びら一枚いちまいには、永遠に続いてゆく美しさと、刹那の美しさとが幾層にも重なっているのです。
“ 初めて”のことたちが連なって、わたしたちの歴史をつくっていく。
桜を美しいと思う未来のために、たった今の美しさと、それが置かれる長い時間を真剣に見つめるべきときなのではないでしょうか。

千葉県浦安市 2011年

福島県飯舘村 2011年