80周年特別連載 「革新と伝統」について
2009年1月から同年10月まで続いた特別連載「革新と伝統」。
80年間、その時代時代の革新的なアプローチを積み重ね、
それが、振り返ってみれば伝統として、ポーラの80周年へと昇華しました。
この連載はポーラが皆さまをお招きする、お茶室をイメージしています。見えないグリッドで制御された空間でありながら、自由で、奔放で、斬新な印象を持ちたい。新しいメディアであるWEBにおける革新的なデザインは、伝統的な数寄屋造りがヒントになりました。
日本人のこころの豊かさを表す言葉「数寄」は、「好き」、「隙」にも通じます。
「数寄ごころ」、言いかえれば「遊びごころ」を至るところに散りばめて、
皆さまをおもてなししたい。そして、ひとつでも多くの驚きと発見を感じていただけたら。
皆さまに心地よさをお届けできる「場」になることを願います。
様々な分野で活躍されている、表現者の皆様からポーラへ、
応援と叱咤激励のメッセージをいただきます。
一人ひとりの「個の尊重」、まごころで接する「最上のホスピタリティ」、世界に誇る「サイエンス」など、
ポーラの歴史をひもときます。
ポーラが未来を見つめて、今年新たに立ち上げた「3・9プロジェクト」。
日本の地域に伝わるものづくりの真髄と、ポーラが吹き込む新しい価値をお伝えします。
例えば、歌舞伎。そもそもが、時代に「傾く(かぶく)」者によって考案された歌舞伎は、革新の上に革新を重ね、それが400年もの伝統へと昇華してきました。常に挑戦し、常識のみにとらわれない。それがやがて伝統となる。まさに、ポーラの発展のポリシーと重なります。

格式や様式を配した「数寄屋造り」は、精神性を重視する茶人たちのこころを反映し、シンプルかつ洗練された印象を残します。そこは、まさに革新的であり、伝統的であると納得できる場。京都にある桂離宮や曼珠院、横浜の臨春閣などが有名です。機会がありましたら、ぜひ一度お出かけください。
―「新明解国語辞典第六版」(三省堂)より。
「数寄」(「好き」の意の借字)
風流の道、特に茶の湯や和歌などに熱心なこと。
―「茶室とインテリア」(内田繁著・工作舎)より。
隙間を開けるといいます。この「隙」は数寄でもあるのですが、それだけで一冊の本になってしまうほど、厄介な概念です。透けて見えると同時に一方で、見てはいけない、見なかったことにするという暗黙の了解のようなものが作用しています。そこからさまざまな心理的な作用が生まれているにもかかわらず、透けることの建築的な研究は、意外に多くはありません。視覚的には、透けた向こう側をどのように見せるのかというテーマもあり、透けているのになぜ分割できるのかという問題もあって、いずれにしても、一筋縄にいかないのが「すき」です。
実はこの連載内でも、各所に「数寄」ごころを秘めました。たとえば、「色」。モダンな印象を作り上げているのは、実はすべて日本の伝統色です。色についてのお話も、この連載のどこかに潜んでいます。ぜひ、探して楽しんでください。
このサイトでは、古来より伝わる日本の伝統色を使っています。
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灰を溶かした灰汁には、植物の不純物を溶かす作用があります。遥か昔、人々は植物の繊維を灰汁で洗って白い糸をつくったそうです。
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「紅」は、紅花から抽出される鮮やかな色。精製された「紅」は金に匹敵する高級品で、高貴な女性の化粧品として用いられました。
